子供の本を奪い取る父親

　息子が学校の図書室から本を借りてきていた。僕自身もやっぱり小学生の頃に読んだ、江戸川乱歩の探偵（推理）小説だった。たしか僕は子供の頃「夜光人間」を読んだ覚えがある。ただ、僕自身、探偵（推理）小説が苦手だった（頭を使うのがダメなのね）のもあり、さして江戸川乱歩の小説は読んでいないのだが……。

　懐かしさのあまり、息子から本を奪い取って、子供達を完全無視して本に没頭する。タイトルは「恐怖の魔人王」

　読み進むにつれ、謎が謎を呼び、
「おお、懐かしい！　乱歩調の文章だ！！」
　などと感慨に耽りながら読み進み、おおよそ１時間。

　…………。

　あれ？

　明智小五郎は、結局、全く謎を解いていないぞ？

　しかも……、まあ。犯人が早い段階で予測できるのは良いとして（もう、いきなり解ってしまう）、謎が謎のまま終わっちゃってるし……。

　トリックも、動機も、何一つ明かされぬまま終わっているではないか！

　うーん。

　江戸川乱歩の少年モノは、ゴーストライターによる代筆が多かったと聴いているので、これもその類だったのかな？

　どちらかと言えば、同時収録されている「黒手組」の方が面白かった。こちらは２時間ほどかけて読んだ。と言うのは、葉書の文章なんかすぐに、「これは暗号だ！」と直感で思い、小一時間読み進めるのをやめて、暗号解読に耽ってしまったからだ。短編ながらもストーリーもこちらの方が面白かった。

　つうか、息子の初めての小説がコレでイイのだろうかと思ってしまった。
　が、まあ、いいだろう。僕的には久しぶりに懐かしさで気分が良くなったから（息子はどうでもいいのかよ？）。こんな気分になったのは、久しぶりに「のらくろ」を読んだとき以来だ。

神田川から都庁を望む

　自宅近くにて。
　
　会社帰りに。

本日の草たち

　健やかに育っています。

　そろそろ間引くか、広い所に移さないと……

違和感

　IOC視察団が東京を視察していると言うことで、ニュースはその話題で持ちきりだ。今日は事情があって午後休だったので、自宅でニュースを見ていた。

　IOC視察団が乗るハイブリッドバスの通過する沿道ではボランティアがゴミ拾いをし、緻密に計算されたバスのルートは東京の名物である交通渋滞に殆どあうことなく、ゴミ拾いのボランティアは通過する視察団が乗ったバスに笑顔で手を振っていた。

　僕はこのニュース映像を見て、もの凄い違和感を覚えた。

　本当の東京は、吸い殻や食べ終わったパンの袋やその他諸々ゴミだらけで（下手すればペットの糞さえ）、ボランティアが道路のゴミ拾いなんてする事は、特別なイベントが無ければ本当はないし（まあ、今日がその特別な日だったわけだが）、本来東京は慢性的な渋滞に悩まされ、イラついたドライバーはブレーキの代わりにクラクションを鳴らす。待ちゆく人々とは他人の事など無関心で、それがお金に換算することが無ければ、笑顔を振りまき手を振ることなど無いだろう。そして余談だが、我が工事業界は視察団が移動する（つまり外を見る機会がある時間）工事を自粛するように「強く」東京都から要請を受けている。しかも視察団が通る場所に限って。

　つまり視察団は本当の東京の姿を見ていない、と思うのだ。

　何処の国もそうやっている、といえばそれまでだけれども、僕は日本民族の民度と言うのは、ネットで良く民度で叩かれる隣国と比べて決して高くはないと思っている。それはそれで良いのだが（あまり良くないが）、綺麗な部分を演出して、本当の部分を見せないで良いのだろうか？　とすごく思う。

　僕は東京オリンピック反対派ではないが、東京にはこういう良い部分もあるが、こういう悪い部分もある。悪い部分をあわよくばオリンピック招致を契機に、良く改善していきたい、実は景気もそれで回復したい、と正直なプレゼンをしたほうが良いのではないかと、とても思う。正直が日本人の美徳だったのではないのか？

　ニュース映像を見ている限り、東京はまるでこの世の楽園のようだ。「嘘」と言う名の紙で作られたハリボテのようだ。

　ま、IOCの委員も、そんな事ははなっから解っている事だとは思うが……。

最近の悩み

　最近、呂律（ろれつ）が回らなくなってきた。

　日曜日、自転車レース参加したため、サーキットに自転車を運ぶのにレンタカーを借りたのだが、そのレンタカーの店舗が特殊な場所にあるため、返却する際予め電話をしなければならなかった。その電話の時、
「カルディナ（車名）を借りた○○（本名）ですが……」
　と、言わなければならないところを、
「カルディニャを借りた○○ですが……」
　と言ってしまった。
　ガソリンスタンドでガソリンを入れている最中だったのだが、一人で顔を真っ赤にしてしまった。

　そもそも、僕は喋るのが得意ではない。
　昔っから喋るとトンチンカンな事を言ったり、喩えがおかしかったりするので、良く、
「Ocha……？　ああ、変わりモンだからな」
　と言われることが多いが、僕自身からすれば至ってノーマルで、ただ口下手なだけだと思っている。
　喋るのが苦手な僕だけれども、有り難いことに色々な人が僕に話しかけてくれる。その時僕は全力を傾けてお話しし返すのだけれども、いつも僕の頭の中にある「本当に伝えたい事」の一割も会話で表現できないでいる。とても残念である。

　そこへ来て、最近、呂律が回らない。
　人はそれを、「酒の飲み過ぎだ」とか、「煙草の吸いすぎだ」とか言うが、酒や煙草は今に始まった事ではない。しかし、長年のアルコールとニコチンの影響は少なからずあるだろう、と自問自答する。

　二十歳を過ぎると、脳細胞がどんどん死滅していく、と、何かの本で読んだ。僕は二十歳を過ぎてすでに十六年。それプラス、アルコールとニコチンの影響を考えると、僕の脳細胞達はかなりの量が死滅していると考えられる。最近の科学では、アルコールの摂取量に比例して脳の衰えが大きいと言われているらしい。つまり、少量であればアルコールは身体に良いと言うのは、脳に限っては嘘であると言うことだ。そうすると、そうすると。僕はこの若さ（？）で、もの凄いアルコールの量をこの人生で摂取している。イーコール（イコールをネイティブ風に発音してみました）かなりの脳細胞が死滅、もしくは機能を果たさなくなってきていると言うことになる。

　呂律が回らない。

　つまり、それは、もしかして……。

　僕にはまだやり残したことが沢山ある。
　脳細胞が死滅しても、煩悩は死滅していかないようだ。
　
　だれか、助けて。

スパイ中作戦

　K氏と。

　電波に乗っている自宅の会話の傍受と機器の発見方法について。Ocha-MI6と。

スパイ小作戦

　M氏と。

　買うともの凄く高価らしい白色のカメについて。Ocha-CIAと。